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数学ができる人とできない人の違いって何?

数学ができる人とできない人

同じ授業を受けていて、同じ量の宿題をしているのに、数学ができる人とできない人がいます。

実は、「できる」「できない」は勉強時間の長さとはあまり関係がありません。

もちろん、問題演習をするという意味では時間をかけないといけませんが、もっと最初のとっかかりの部分で数学は差がついてしまうのです。

数学はなぜできなくなるの?

数学には、1つ大きな壁があります。

実はその壁は大変早い段階でやってきます。

その分かれ道は、小学校5年生の時に目の前に突然現れます。

分野でいうと、百分率や図形の面積のあたりです。

ここから、もっと前だと、概数がその分かれ道に当たります。

小学校4年生までの数学は、目に見える範囲のこと、想像ができる範囲のものまでで成り立っています。

4年生を超えると、もう考えるための素地ができたということで、いきなり「抽象化」という概念が入ってくるのです。

抽象化というのは、目に見えない概念を操っていろいろ考えの幅を広げていくことです。

理科や社会でも同時に起きるので、小学校5年生というのは勉強ができる・できないの差が歴然とつき始める時期です。

ここでのできる・できないは、今までの成績にあまり関係のないことが多いのです。

計算問題で全然パッとしないお子さんでも、この時期から非常に数学や理科が伸びてくることがあります。

逆に、計算問題はとてもきちんとできていたのに、どんどん「わからない」となって行くお子さんが続出します。

それは、この「抽象化の壁」を超えられないからです。

抽象化の壁は、計算力とは全く関係がありません。

そして、この抽象化の壁は大学受験まで響くことになってくるのです。

抽象化ができないとどういうことになる?

目に見えるものしか頭の中で動かせないために、数が多いものを扱うことが難しくなります。

一億と一兆、どちらが多いのかイメージすることも難しく感じるようになります。

0の数を数えて単位を記憶したりするので、1,000,000,000,000などの数字は読めても、1,234,567,890,123など数字が入ってくると読めなくなってしまったりします。

概念を扱うことができなくなるので、ルートや2乗などの考え方がわからず、機械的に因数分解はできたとしてもグラフの問題などで躓いたりします。

そもそも、因数分解は何のための練習なのか、理解できないまま計算練習だけをしていたりするので、いざそれが文章問題として出てきたりするときに扱えなくなります。

数学は「真」「逆」「裏」などの概念も使いますが、このような論理的なものも説明できなくなり、ただ問題パターンを増やして何とか対応するようになります。

問題パターンを増やして解ける問題を増やしていくことは、アプローチ的に難しいことではありません。

そして、単純に点数を伸ばすのならある程度のところまでは効果的ですらあります。

ですが、抽象化できない人の大きな問題は、「数学が楽しくなくなる」ということなのです。

勉強意欲がわかなくなり、この先数学と付き合っていくことがつらく感じるようになってしまいます。

そうなると、難しい問題に取り組むやる気も出なくなります。

こうして、数学を離れ、理系を離れるようになってしまう人も多くいます。

抽象化の壁はどうやったら超えられる?

小学校5年生くらいからやってくる「抽象化の壁」を超えるには、「思考力」が必要です。

考えることができる子は、抽象化の壁をものともせずにクリアしていきます。

こうした子はそこに壁があることにすら気付きません。

思考力は訓練で身につきます

たとえば、立方体の体積。これは、1立方センチメートルは1㎝×1㎝×1㎝で表されます。

「ふーん、そうなんだ」と覚えるだけのタイプの人は、思考力が停止してしまっているかもしれません。

「なるほど!だからなのか!」と納得した人は思考力がある人です。

私の今まで見てきた「数学のできない人」は、例外なくこういうものを「ふーん、そういうもんなんだ。覚えとこ」と処理してきた人です。

数学は、「覚えとこ」では処理できません。

どうしてそうなるのかというところまで納得していなければ次の段階へ進めないのです。

簡単な例ですが、高2くらいの数学でつまづく人には、私はこの辺まで数学をさかのぼります。

図形の面積は、平面だから2次元。だからcmには2がついてきます。

立体は3次元。だからcmには3がつきます。

私は数学の専門家ではないので、かなりざっくりとした説明ですが、このことだけで「おー!そうなってたのか!」と驚き、3次元のグラフ問題が解けるようになってしまう人がいたりするのが数学の面白いところです。

数学の公式を「記憶」してはいけません

数学の公式は記憶してはいけません。

なぜそうなるのか?どうしてそのような公式になってしまうのか?を立ち止まって考える必要があります。

百分率って何なのか。

サインコサインタンジェント、何を表すものなのか?

ルートって何?

その基礎をじっくりと考えてみることによってさまざまな発見が生まれてくることでしょう。

この発見がないと、これらの公式を応用することは難しいです。

そして、いざ「数学がわからない」となったときには、理解しなければならない公式が山のように積まれてしまっているものです。

そして、あまりの高い山にもうどこを崩していいかわからなくなってくるのです。

そして、数学そのものを投げ出してしまうことになります。それはとてももったいないことです。

余談ですが、よく「学校で習う数学は社会に出てから使わない!」という人がいます。

「サインコサインタンジェントなんて高校出てから使ったことがない!」と。

でも、これを言うのは、数学ができなかった人たちです。ある人はこう言いました。

「サインコサインタンジェントを学校出てから使ったことがない?それは違うよ。人生がサインコサインタンジェントなんだよ」

勉強を単なる知識の集合体として考えていると、「役に立たない」「使ったことがある、使ったことがない」という考え方になってしまうかもしれません。

ですが、これを本当の教養としてとらえると、「それが人生なんだよ」というとらえ方もできるようです。

これから数学が必要な方は、数学ができなかった方の意見に耳を貸して、「そうだよな。だから、数学なんか役に立たないんだよね」という考えは頭の中に入れないことをおすすめします。

それは百害あって一利なし。

数学がわからないのは、考えていないからです。

その「考える癖」をつけていないという習慣自体があなたを数学から遠ざけています。

わからなくなったところまで戻って、じっくり考える作業をやりましょう。

時間がかかるので、受験が迫っている方には適さない勉強法です。

ですが、少し受験まで時間があるのなら、絶対に役に立つことだと思います!

日常から数学を意識しよう

ぞうきんがけは、面積の勉強ができます。

カレーを作るのは比の問題を解くことになります。

兄弟がたくさんいるのなら、細かいおやつを分ける訓練が割り算につながります。

日常には数学の種がたくさん転がっています。

数学のできる・できないは学校の成績だけにフォーカスしてしまいがちですが、実は数学が理解できることが日常生活をほんの少し豊かにしてくれたりもします。

ぜひ、考える癖をつけて、頭の中で抽象化された概念を扱えるようにしましょう。

遅すぎるということはありませんので、わかるまで食い下がってみる。

それが一番の「数学ができる方法」です。

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